ぎりぎりに手を付けてしまうあなたに

ぎりぎりにならないと動けない場合の対処法を考えます。書店に行くと、仕事を後回しにしないための方法論や素早く行動するための心得といった書籍のコーナーがあり、同じ悩みを持つ人がたくさんいることがわかります。先日、職場の若手社員からも、後回しにしないための方法を知りたいと相談がありました。私自身もまだまだ未熟者ではあるのですが、MBAを勉強しながら仕事・育児を両立させる中で、計画的に仕事を片付けるために自分なりに工夫してきた部分があるので、その内容をお伝えします。

少しだけ手を動かす

シンプルに意識することは一つで、「3分手を動かす。」です。まず少しだけ手を動かすことで仕事の概要が理解でき、場合によってはあらかじめ他の部署に依頼をするなど段取り良く仕事を進めやすくなります。また、少し手をつけることで、本格的に着手するときに、重い腰を上げやすくなります。コンサルティング会社”刀”創業者の森岡毅さんも慣性の法則の重要性を説いています。動くまではエネルギーが必要ですが、一度動き始めると、むしろ動かし続ける方が楽になるというわけです。

手を動かす内容は何でも良いと思います。何かを依頼されたのであれば、依頼された添付資料を確認する。PPTを作るのであれば、まずはPPTファイルを開くだけでも効果があります。

あえて中途半端な状態にする

余談ですがこの3分手を動かして、中途半端な状態にすることは仕事以外の場面でも、活用できます。私は昔あまり本を読み慣れていない時に読書を習慣化するために、常に積読本を複数用意して、本を読み切る状態を作らないようにしていました。慣れないうちは一冊読むと満足してしまって、次の一冊を読み始めるのにハードルを感じてしまいます。一冊読んでも、次の本の目次だけでも読むようにしておくことで、続きが読みたくなる状況を作っていました。

ただ、ここで一つ考えていただきたいのですが、そもそも後回しはダメなのか?という問いです。もちろん〆切に間に合わずに、誰かに迷惑をかけてしまうのはNGですが、クオリティと〆切を守っていればギリギリに対応しても問題はない気がします。私自身、昔から夏休みの宿題は比較的に早めに終わらせるタイプだったのですが、社会人になってからは必ずしも早めに終わらせるということにこだわらなくなりました。これは決して不真面目になったという訳ではなく、戦略的に後回しにしている部分もあります。

最適な仕事のやる順番

最近、私が意識しているのは、〆切の早い順に仕事を進めるのではなく、一日の中で自分のご機嫌をとり続けられるように仕事を組みます。例えば、2日後〆切の作業的な仕事と、4日後のVoicyでパーソナリティとして話す内容を考えるという仕事があった時に、私は朝一に4日後のVoicyの仕事から手を付けます。Voicyの原稿を考えるのは、私にとっては体力のいる仕事で、頭が疲れる前に原稿を考えないと時間がかかってしまうからです。よく、クリエイティブな仕事は午前中にした方が良いと言われますが、私も午前の仕事は答えの決まっていない思考を投入する時間に充てた方が効率的だと思います。そして、お昼から夕方にかけては、作業的な仕事を入れます。

また、これは前のチームの上司から教えてもらったんですが、その日にやらなくても良いタスクを一つ入れておくこともお勧めです。突発的に作業時間が奪われることはしばしばありますが、調整球としてのタスクを予定に入れておくと、対応しやすいです。

それぞれのスタイルに合わせる

人によって、仕事のスタートは作業的なタスクを入れて気分を乗らせてから難しいタスクに挑む人や、夕方のコーヒーを飲んだ後が一番頭が冴える人など色々です。まずは一番自分をご機嫌にできるタスクの組み方を考えてみてください。そうすれば、ぎりぎりに手を付けてしまう悩みから解放できますし、思ったより今日は仕事がはかどったなと感じる日も増えると思います。最後に明日の仕事の段取りは必ず前日までに完了しておくとベストです。参考になればと思います。

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