アイデア力とは何か?ついて考えていきます。
仕事ができる人の特徴の一つにアイデア力を上げる人は多いです。
chatGPTなど生成AIがこれからますます普及するであろうAI時代に、AIには考え付かないような柔軟なアイデアを考える必要があると感じる人もいるかもしれません。
私も特に新入社員の時は、アイデア力が重要だと思っていました。そして、自分にはその素養はある方だと勘違いをしていました。
しかし、前職の通信会社に在籍し3年目に異動で経営企画の担当者になった時に、浅いプライドは粉々にへし折られました。
上司や先輩は自分では到底思い付かないような素晴らしいアイデアをバンバン出す中で、自分はアイデアどころか仕事のスピードについていけませんでした。毎日何時間もある部門を跨いだ会議では話している言葉の意味が分からず議事録もまともに取れませんでした。
周りが自分よりもできる人ばかりだったので落ち込む日々だったのですが、盗める見本がたくさんあったのでひたすら観察を繰り返していました。
その中で、アイデア力がある人は大きく4つの要素の掛け算があるように感じました。
- 思考力
- 顧客視点
- アウトプット量
- インプット量
上記の4つがうまく組み合わさった時に、素晴らしいアイデアが生まれるように感じます。
そもそも考える力がないと何も始まらない
思考力があることによって、考える範囲を正確に決めることができます。
「我が社の売上を上げるための施策を考えて」と言われるよりも、「〇〇エリアの商品Bが他社製品の影響に負けずに売上をあげるための施策を考えて」と言われる方が具体的で効果的な施策を考えやすいわけです。
考える範囲が決まっているからこそ、よりその範囲に絞って深く思考投入できます。
これはお笑い芸人に「面白いこと言って」と伝えても困るのと同じです。大喜利のお題があるからこそ、面白い回答が生まれます。
視点を間違えると議論が明後日の方向に
せっかく考えたとしても、顧客視点がないと的外れなアイデアになります。
顧客視点は難しく考える必要はなく、まずは自分でだったらどう思うかで良いと思います。
鹿毛康司さんの著書「「心」が分かるとモノが売れる」にもありますが、顧客の真のインサイトを探ろうと思ったら徹底的に自分だったらどう思うかを深く深くダイブして考えることが大切です。
新商品の企画でも、SNSの配信コンテンツでもどんなアイデアを考える時でも、自分的にはありかなしか?の視点をまずは持つことを意識してみてください。
アウトプットの練習をしないとアウトプットできない
次はアウトプットの量です。
事前準備をしっかりしないと良いアウトプットに繋がらないと思いがちですが、実は発想としては真逆で、アウトプットの経験を無理やりにでもたくさんしておかないと、アウトプット筋が育ちません。
考えたものを文章でも絵でも何でも良いのでアウトプットをする訓練をしないと、朧げながら良いアイデアの種が見つかっても形にすることができないのです。
誰にも見せなくて良いので毎日毎日とにかくアイデアをアウトプットし続ける習慣をつけることが効果的です。
私はいつもアイデアが浮かぶとGoogle keepにすぐにメモをするようにしていますが、毎日これを繰り返すことで、少しずつ文章化するスピードが上がったように感じます。
インプットはアウトプットありきが効率的
最後にインプットの量です。
インプット量が少ないとアイデアの幅が狭かったり、そもそもアイデア自体出ません。
インプットの方法は新聞、ネット検索、SNS、読書など色んな方法がありますが、アウトプットありきでインプットすることが効果的です。
Voicyの「ちょっと差がつくビジネスサプリ」のパーソナリティの本山さんの著書「投資としての読書」にも同様の記載がありますが、アウトプットありき、つまり目的意識をはっきりした状態でインプットすることですぐに学んだ内容を実践でき、血肉化につながります。
毎日新聞を読むなど習慣化しているインプットはインプット自体を目的にしても良いと思いますが、プラスαのインプットをする際はアウトプットありきで考えてみてください。
一番大事なのは思考力
というわけで、今回はアイデア力を4つの「掛け算、思考力、顧客視点、アウトプット、インプット」に分けて考えてみました。
この4つの中でも特に重要なのは思考力だと考えます。なぜなら、まずそもそも何を考えるべきかの思考する範囲を間違えた瞬間にその他の要素が全て的外れなものになってしまうからです。
個人的にアイデア力の正体はセンスではなく思考力じゃないかと思っています。
思考力が高い人は、総じて顧客視点で考えながらアウトプットありきで様々な分野のインプットを息を吸うようにしているという相関関係があるからかもしれません。
とにかくアイデア力を高めたいと感じた方は思考力を鍛えることに意識を向けてはいかがでしょうか?
(思考についての記事はこちら↓)