サブスクが自動更新から自動解約になる時代

突然ですがあなたはサブスクリプションサービスを使っていますか?サブスクリプションとは、通称サブスクともいわれ、月額課金サービスのことを指します。

ほとんどの方がインターネットの契約や、音楽配信や動画配信など何かしらサブスクサービスを活用しているのではないでしょうか。私もインターネットの光回線はもちろんですが、ネットフリックスやアマゾンプライム、アマゾンミュージック、会議ツールMIROの有料プランなど数多くのサブスクサービスを利用しています。

一般的にサブスクサービスは利用者自身が解約しない限りは、利用の有無に関わらず、毎月お金がかかるのが当たり前です。サービスによっては、全然利用していないけど、お金だけを支払い続けてくれる利用者でもうかっているものもあるようです。

ただ、最近は自動解約してくれる親切なサブスクサービスが増えています。

例えば、ネットフリックスでは、2年間利用していなかったユーザーと、初めて登録してから1年間利用していないユーザーに対して、次の支払いタイミングでサブスクリプションを続けるか解約するかの質問をして、続けるを選ばないと解約処理されるようです。

ではなぜ親切なサブスクが増えているのでしょうか?

個人的には二つの理由があると思います。

一つ目は口コミ力の肥大化、二つ目は勝者総取り、いわゆるプラットフォーマーへの反発文化の醸成です。

口コミのちから

口コミに関しては言わずもがなですが、例えば、まったく利用していないユーザーが「3年間全く利用していないのに数万円もとられた!」などど拡散をすると、それに対して企業のマイナスイメージを持つ人が一定数でてしまう世の中になりました。逆に、ネットフリックスのように利用していない人向けに、自動解約のやりとりをした方が「利用者に応じて親切にコミュニケーションしてくれた!」と拡散すれば、無駄なお金を取られないんだったら始めてみようと良い企業イメージから利用者も増える可能性があります。

ヒッピー文化の浸透とは?

二つ目の文化は、メタバースやWeb3が大事にしているヒッピー文化の推進に近いと思います。(参考の書籍:テクノロジーが 予測する未来 web3、メタバース、NFTで世界はこうなる (SB新書))具体的に、これまでGAFAと呼ばれる巨大な企業が牛耳っていた世界から、非中央集権的に、みんなが平等に利益を得るべきという文化が少しずつ浸透してきたのだと思います。先ほどの、「3年間全く利用していないのに数万円もとられた!」というつぶやきに対して、これまでは「気づかない人が悪い、自業自得」で済まされていたものが、だんだんと企業と利用者の関係性にフラットさを求める動きが強まっています。

特に二つ目の文化の変わり目については、一朝一夕で変わるものでもありませんが、その分、対応するにも時間がかかるので企業側は普段からアンテナ高く情報を仕入れる必要があります。

美容室にも広がる文化

少し話は変わりますが、私は普段行っている美容室のオーナーさんから「この間、メタバース関連の営業の人が来て、今メタバース空間で美容室を始めたら必ず儲かりますって話をしてきたけど、どう思う」と相談されたことがあります。どうしても、ビットコインで儲かった話やNFTでデジタルアートが何億円になったみたいな話がニュースででるので、儲け話になりがちなのは分かるのですが、やはり非中央集権的な文化であることを押さえておかないと、何かダサイ、となるのだと思います。

実は私が勤めているビジネススクールでも、一度サービスを受けた人が、どうしてもサービスを気に入らなかった場合に全額を返金するというクオリティギャランティ制度があります。

サービスへの自信ももちろんありますが、お客様と真摯に向き合い、サービスをよりよいものへ改善するための仕組みでもあります。

短期的な売り上げだけを考えると、自動解約はありえない仕組みですが、どれだけ顧客に真摯に向き合うかが長期的には重要だと気づかされます。

まとめ

今回は自動解約される親切なサブスクサービスから、流行の文化、つまり時代の流れに目を向ける、そんなことを考えました。あなたの会社のサービスは今の時代の流れにあったサービス設計になっていますか?そんなことを考えるきっかけになりますと幸いです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA