今回はプロジェクトリーダー仕事をテーマに記載します。先日、私が勤めているビジネススクールの受講生からこんな相談を受けました。
ルーチン業務だけしか仕事をしていないと悪い意味で慣れてしまって、正解のあるマニュアル通りの仕事しかできなくなってしまう。そう思って、組織で初めて実施するプロジェクトのチームリーダーに手を上げて頑張っているが中々うまく進められていない
ルーチン業務VSプロジェクト業務
マニュアルに沿って進める仕事と、マニュアルのない中で進める仕事が2種類あった時、両者に優劣はありませんが、仕事の進め方は異なる場面が多いように感じます。
今回の受講生のように、後者のマニュアルのないプロジェクトのリーダーになったときあたふたするという相談はよく受けます。実際に私も前職のサービス戦略部門にいた時や音声メディアVoicyのプロジェクトを進める際も色々ばたばたしながら進めてきました。
今もSNSのプロジェクトリーダーとして試行錯誤している身ではあるのですが、少しでも参考になればと思い、プロジェクトリーダーとして意識してすべきポイントについて、今回は2つお伝えします。
絶対に外してはいけないこと
一つ目は、成果に徹底的にこだわることです。
プロジェクトリーダーになると自分だけでなくプロジェクトメンバーや別の部署、場合によっては社外の担当者や顧客など、いろんなステークホルダーとの関係を構築しながら仕事を進める必要があります。その中で特に大事になってくるのは、同じチームメンバーとの関係性です。
よってメンバーに信頼をしてもらい仕事を進めることはとても大事にはなるのですが、どれだけメンバーに慕われていて、どれだけチームの雰囲気が良くても、成果を出さなければプロジェクトリーダーもメンバーも全員が不幸になるということは強く意識する必要があります。
そのプロジェクトは失敗と社内で認識されてしまうと、プロジェクトリーダーのあなただけでなく、他メンバーの評価も下がりますし、次の重要なプロジェクトにアサインされる道も閉ざされてしまいます。
メンバーに無理を強いる場面は多かれ少なかれ必ず発生します。成果を上げるために絶対に必要な場合は、嫌われてでも厳しい依頼をする決意は必要だと思っています。
ここで必ず押さえていただきたいのは、成果の定義を事前に握ることです。どれだけ頑張っても、それを評価する指標を事前にセッティングしておかないと、良し悪しを誰も判断できません。仮でも良いのでキーパーソンといつまでに、何を、どの程度達成できていればGOODなのかを握っておきましょう。
質よりもスピード
二つ目は、超スピードで合理的な意思決定するです。
新しいプロジェクトはスピードが命です。どれだけ綺麗なロジックを考えたとしても時間がかかっていたら価値はありません。やってみないと分からないことも多いので、トライアンドエラーを繰り返しながら進める必要があります。
また、一定の合理性がないと、段々とメンバーがついてこなくなります。常に視点をずらしながら考え続ける必要があります。
例えば、一つ1万円の新しい商品を1年後までに1000万円売上達成することをキーパーソンと握ったとします。常にこの目標につながるアクションを考えるわけですが、11ヶ月後まで売上0円で期限ギリギリで1000万円売り切るプランはあまりお勧めできません。逆に150%の力を出してギリギリ月100万円稼げる方法をひたすら続けるプランも同様に良くないです。
前者は、自分もチームもはらはらするだけでなく、キーパーソンも不安になってあれこれ口出しされ計画通り進まなくなる危険性もあります。後者は間違いなくチームメンバーが体調を崩します。
合理的に考える際に、常に短期と長期両方の視点で意思決定することが必要になります。時にはキーパーソンに口出しされないために見せ方を工夫することに労力を割く必要もあったりします。
決めないことを決める
さらに、今決めなくて良いことも意思決定することも重要です。
書籍「仕事ができるとはどういうことか?」にも重要なのは何をやるか?ではなく、どの順番でやるかが大事と記載があります。
しっかり考えれば何をするかは誰がやってもアイデアに大差は出ません。状況に合わせて、一つ一つのアクションがどんなストーリーでつながっていくのかを見極め、今はすべきでないことも意思決定することで、効果的に推進することができます。
まとめ
というわけで、今回はプロジェクトリーダーに意識すべきことをテーマに、成果にこだわること、超スピードで合理的な意思決定をすることをお伝えしました。
ただ、どれだけ頑張ってもプロジェクト業務は思い通りに進まない瞬間が必ずあり、その焦りは必ずメンバーにも伝わります。常に明るく前向きにとまでは言いませんが、感情の起伏は常に安定させる姿勢はプロジェクト業務が関わらず意識したいとあらためて思います。