ミーティング(Mtg)を減らそうをテーマに考えていきます。
以前、職場の同僚との雑談の中で「昨日はMtgがなくて、深く考える時間が取れました」という話がありました。
あなたにも1人で黙々と打ち込んで仕事が捗った経験はあるのではないでしょうか?
とあるデータではビジネスパーソンが一生でMtgする時間は全部で3万時間、つまり約8年も費やしているそうです。こちら
もちろん全てのMtgが無駄とは言いませんが、こればっかりに時間を追われて自分一人で思考する時間が足りなくなっていないか?は一度立ち止まって考えても良いと思います。
Mtgのコストとは?
そもそも、Mtgはかなりコストがかかるものです。
- コスト=Mtg時間×参加人数×一人当たりの平均時給
Mtg時間×参加人数分の時間を奪います。
1時間のMtgで参加者が10人いれば、それだけで10時間。お金に換算すると、数万円から参加者の役職によっては数十万円のコストがかかっていることになります。
さらに加えて、Mtgでの内容を別の人に伝えるために、発言内容を文脈に沿ってしっかり議事メモとして残すスキルと労力も発生します。
本来はMtgよりも、テキストコミュニケーションのみで完結するやりとりを優先すべきです。テキストとして形に残るので、その内容をそのまま別のメンバーに共有することができます。
ではどんな時にMtgをすれば良いのでしょうか?
Mtgはテキストコミュニケーションよりも費用対効果が高い場合にのみ実施すべきだと考えます。一概に「この時はMtgで!」と杓子定規に決まるものではありませんが、いくつかパターンはあると思います。
こんな時はMtgしよう!
- 賛否両論ある場合の意思決定
- ブレスト
- 感情に配慮する場面
- 滅多にない作業
一つ目は賛否両論ある場合の意思決定の場面です。
A案にするかB案にするかを議論しながら最終的に決める場合にMtgは有効です。出た意見に対して参加者の様々な角度から指摘し合えるので、テキストに比べてスピーディーに仕事を進めることができます。さらに、仮にA案でいくぞと決まった後も、参加者が合意した状態で次に進めるのでプロジェクトの加速度が高まります。
ただ、前提として決まったことに対して裏で文句を言わない文化は合わせて必要になります。
賛否両論がない場合はわざわざMtgをしなくてもテキストで聞けばOKです。
私が所属している組織も各意思決定者のOKスタンプが存在していて、スラックで聞いて例えば加藤OKスタンプが押されればそのまま進めるというコミュニケーションスタイルが浸透しています。
ブレスト(ただし生成AIの活用も忘れずに)
二つ目はブレストの場面です。
相手の意見に感化されて自分の意見が出る場合はテキストコミュニケーションよりも効率的です。
ただし、最近はChatGPTの登場によりここも1人作業の方が効率的な領域になりつつあるかもしれません。ある程度前提条件を示して、アイデアを100個出してと言うとそれなりの回答をすぐに出してくれるからです。
かなり複雑な前提条件の場合は人間同士でブレストミーティングをしても良いと思いますが、基本的にはまずはChatGPTに頼るのが効率的に感じます。
相手視点で感情に配慮
三つ目は感情に配慮する場面です。
テキストだけのコミュニケーションだとぶっきらぼうな印象を与えてしまう場合などを指します。
例えば、一年続けてきたプロジェクトから抜けることになった時や、あるプロジェクトのキックオフをする時などです。
参加者同士の関係性や社風にも寄るところですが、長期的に見て、ここはMtgできちんと直接伝えた方が良いと判断した場合は開催しても良いと思います。
間違っても、テキストだと書くのがめんどくさいからという自分視点だけでミーティングをしないように気をつけたいところです。
作業Mtgはあり?なし?
四つ目は滅多にない作業の場合です。
作業を一緒に行うMtgも場合によっては良いと考えます。
社内のシステムを触る際に一緒に作業を進めていく場合などがあります。基本的に作業はマニュアル化すべきですが、発生頻度が極めて少なくマニュアル化しても使う機会がない場合や、組織でそのシステムを初めて使う場合などは一緒に作業を進める方が効率的です。
もちろん、出社した隣の席の人に1分聞けば分かる場合などは簡潔な内容であったとしてもテキストコミュニケーションより効率的なので聞いても良いと思います。
ただ怖いのは作業Mtgは手を動かしながら話し合うため何らかの進展があり、効率性の低さに気付きづらい特性があることです。
1人で集中して取り組む方が確実に効率性は上がることを理解した上で作業Mtgをセットする必要があります。
テキストコミュニケーションはスキルが必要
今回はMtgを減らすことをテーマにお話ししました。
なるべくテキストコミュニケーションの方が良い訳ですが、実は一定のスキルがないと成り立ちません。
口頭でのコミュニケーションばかりに慣れてしまって、テキスト化スキルが退化している人を見かけますが、早めに鍛えておくべきだと考えます。
口頭だと表情や語気などのノンバーバルな情報があるので、正しい言葉を使わなくてもニュアンスなど含めてこちらの意図を伝えやすいですし、相手の反応を見ながら柔軟に伝え方を変えることができます。
一方でテキストコミュニケーションは、正しい言葉で、相手の興味に合わせたストーリーで構造的に伝えなければなりません。
毎日当たり前にしているメールやスラックなどのテキストも、仕事ができる人ほど分かりやすく、何より文章が短いことに気づきます。今までやっていたMtgを一つでもテキストコミュニケーションに変えるだけで色んな気づきがあるはずです。ヒントになりますと幸いです。
文章力を上げる書籍3選
よくテキストコミュニケーションのおすすめの書籍を聞かれるので、文章力アップおすすめの3冊を紹介します。
全ての書籍に共通して言えるのは、”一文を短くすること” ”とにかく相手の視点に立っている”ことです。
是非参考にしてもらえると嬉しいです。