メンバーが動いてくれない時にできること

今回はメンバーが中々動いてくれない時にどうしたら良いのか、考えていきます。

以前、顧客と話す際にこんな悩みを打ち明けくれました。

「最近異動してきた部下が全く動かなくて困っている。仕事も一度やり方を見ないと分からないと押し付けてくることがたくさんあり、教えるから出社してと言っても何の連絡もなくリモートワークにしてくるなど中々いう事を聞いてくれない」

こんな内容でした。

その方は仕事も子育ても頑張っておられる方で、仕事が終わる直前にその部下から仕事を丸投げされてしまい、お子さんに夜ご飯を待たせて遅くまで仕事をしたこともあり、私も個人的にその部下の方に対してもっと頑張ってほしいとも思いました。

コントロールてきるのは自分の行動だけ

ただ、人を思い通りに動かすことは正直言って不可能です。
変えられるとしたら自分の行動しかありません。
その部下の方を異動させるなどの方法はあるとは思いますが、最終手段としてとっておきたいものです。

相手が想像を超えるようなありえない行動をとる場合、実は自分には見えていない「隠れた前提」がある可能性は高いです。

もしかしたらこの部下は、これまで手取り足取り教えてもらった経験しかなく、なぜ今の上司は同じように仕事のやり方を見せてくれないのかと思っているかもしれません。

「一度でも咳をしたら出社するな」と前の上司にきつく言われたことがあって、少し体調が気になったので、出社予定でも急にリモートワークに変更したのかもしれません。

急に部下のお子さんの体調が悪くなり、どうしても残業ができず終業間際にも関わらず、上司に仕事を依頼したのかもしれません。

事実は分かりませんが、自分には見えていない部分が必ずあるという意識を常に持ってメンバーと接したいものです。

隠れた前提を知る

個人的にコミュニケーションにおいて大事にしている言葉があります。私がMBAを学んでいる時に講師から言われた「あなたのその状況であればその行動を取るのは分かる、というところまで理解することが背景を理解するということ」という言葉です。


部下に限らず、コミュニケーションに悩んだ際は、是非背景を探り、隠れた前提を言語化することが効果的です。

あなたの前提を皆は知らない

また、自分の前提もできる範囲でお伝えするのもおすすめです。

私の部門のリーダーは、お子さん4人の子育てをしていることを社内でも公言しています。さらに、社内共有用のカレンダーの予定の中に「この日は夕飯作りのため定時に上がります」とはっきりと書いています。

本人にとって自分の時間を守ることにもつながりますし、他のメンバーにとってもこの日は早めに相談しないといけない等がわかるのでスムーズに仕事を進めることができます。

今回の部下は、上司が子育てで奮闘している様子を知らない可能性もあり、それを知らせることでこれまでよりも気遣いができるようになるかもしれません。

すべてのプライベート情報を公開する必要がないですが、知ってもらうことでお互いに働きやすくなるならばお伝えしても良いと思います。

例えばMBAを学ぶ受講生も、社内でMBAを学んでいることを公開することで、この曜日は残業できませんということを共有していたり、学んでいるからこそ自分の入りたいプロジェクトへのアピールにもつなげている方が多くいます。

戦略的に自分の情報開示を意識してみてください。

まとめ

結果的にメンバーの行動は変わらないかもしれませんが、前提に目を向けて行動した方は必ず能力アップにはつながっているはずです。
人を動かすのは至難の技ですが、ご自身の行動は変えられます。
良いコミュニケーションのヒントになりますと幸いです。

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