ラグビーW杯に学ぶ「失敗は成功のもと」の本当の意味

ラグビーW杯フランス大会が開幕しました。

前回2019年の日本大会では史上初めてベスト8まで進んでくれた日本代表でしたが、昨日行われた初戦チリ戦でも見事に勝利をおさめてくれました。次の試合も楽しみです。

フランスとの時差の関係で試合が日本時間の夜中に開催されることも多く、開幕してまだ2日しか経っていませんがすでに寝不足気味です。

今回は、W杯のある試合から、失敗は成功のもととはこのことだと強く心に響いた内容をお伝えします。

失敗は成功のもとと言う言葉、みんな知っている言葉ですが、心のうちでは誰でもなるべくなら失敗はしたくないものです。

ただ、9/10(日)の朝方行われたイングランドvsアルゼンチン戦は試合中に起こった失敗をまさにその試合中に成功に変えていました。

なぜ一人少ないイングランドは勝利できたのか?

イングランドは前回のW杯で準優勝、アルゼンチンも2007年以降2回ベスト4入りをしている強豪チーム同士の試合でした。

今回の試合も接戦が予想されましたが、開始3分でイングランドの要の選手の1人が相手選手の頭にタックルをしてしまいレッドカードを受けて退場し、残りの77分間を1人少ない14人で戦わなければならない厳しい状況に追い込まれます。

誰もが厳しい試合になると予想したのですが、蓋を開けてみると27:10でイングランドが勝利しました。
一体何が起こったのか?

1番分かりやすい勝因の一つに、イングランドの司令塔のジョージ・フォードが神がかったゲームメイクをしつつ、最も得点が難しいドロップゴールを前半だけで立て続けに3本決めたというものがあります。
野球で言うところの2アウトでプッシュバントスクイズを連続で決めるようなイメージです。

同じ絵を見る

確かにフォードはすごかったのですが、ラグビーは15人でやるスポーツです。

個人的にはこのレッドカードという危機的な状況をどうチャンスにするかをチームメンバー全員が理解して動いたことが大きな要因だと考えています。

ラグビーは、トライが5点トライ後に与えられるコンバージョンキックが決まれば2点となることから基本的にはトライを狙いに行きます。

ドロップゴールは3点にしかならず、全速力で相手が迫ってくる中でワンバウンドさせてから蹴ってゴールする必要があるためかなり難易度が高く、失敗すれば相手チームにみすみすボールを手渡すことになるためかなりリスキーな選択肢です。

にも関わらず、イングランドはレッドカードが出た瞬間から、ドロップゴールで攻め続けるという戦略に出ます。

トライを取るという選択肢を捨てることで、チーム全員の意思疎通が取れていたように感じます。

ラグビーではセイムピクチャー、つまり同じ絵をメンバー全員が見えていることが理想とされていますが、イングランドはその状態に近かったです。
結果、予想に反して点差を離しての勝利となりました。

同じシュチュエーションを経験していた!?

ただ、実はイングランドはW杯前の直前の4試合で1勝3敗と負け越していて、多くの場合が試合中にレッドカードが出た後に崩れるというパターンを、W杯前に経験していたのです。

ここ2〜3年はかなりレッドカードが出やすいルールになっていて、どのチームも反則をしないように気をつけているのですが、退場者が出た後のシュチュエーションを世界で最も経験できたチームがイングランドとも言えます。

まさに過去の失敗もW杯の大一番で生かせたわけです。

ここから失敗をすぐに次の成功に活かせる場合と時間差で成功につながるパターンがあることがわかります。

もちろん失敗した際に振り返りは大事になりますが、クヨクヨし過ぎる人は、今回のイングランド代表のように時間がかかったとしても必ず成功につながるものだと楽観視しても良いかもしれません。

最も良いのは事前に失敗した場合のシュミレーション練習をすることです。

例えば、避難訓練も実はその一つです。火事が起きた想定で、避難経路など確認します。

あまり真剣に取り組んだ経験のある人は少ないとは思うのですが実はかなり大切な営みです。人間は、有事の際にこれまでとった行動しかできないという習性があるため、平時の際に避難訓練をしておくことでいざという時に適切な動きができるようになるのです。大事な局面の前準備の参考にしてみてください。

まとめ

というわけで、ラグビーW杯を例に失敗を成功にする方法をテーマにお伝えをしました。

時間はかかるかもしれませんが必ず失敗を良い学びに変換することはできます。ただ、事前にシュミレーションできるのがベストです。失敗への向き合い方のヒントになると嬉しいです。

そして、次の日本の対戦相手はまさに今回取り上げた強敵イングランドです。
9/18(月)の朝方の時間のキックオフにはなりますが、みんなで盛り上げていきたいなと思います。

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