9月から10月にかけて行われたラグビーW杯から勝つチームについて考えていきます。
世界中のスーパースターの激突が見れるというラグビーファンからすると夢のような2ヶ月間でした。
私もラグビーが大好きなので全48試合のうち半分以上の試合は見たと思います。
結果は2大会連続で南アフリカの優勝で幕を閉じたわけですが、チーム作りにおいてビジネスにも通じる特徴ががあると感じました。今日は勝つチームの三つの特徴お伝えしていきます。
- 切り替え力のあるチーム
- 環境変化に適応できるチーム
- 個性を活かすチーム
負けても強く、トーナメントからさらに強くなる
まず一つ目は切り替え力のあるチームです。
2015年のW杯まではリーグ戦で負けたチームで優勝したチームはありませんでした。
2019年の南アフリカは初めてリーグ戦で一敗しての優勝、今回の大会は決勝で戦った南アフリカ対ニュージーランド両チームともリーグ予選でそれぞれアイルランドとフランスに敗れています。
つまり優勝を目的にした時に、一度負けたとしてもチーム全員で切り替えられる力があったとも言えます。
また負けてからの切り替えもあれば、リーグ戦後のトーナメント方式に変わってからのエンジンのかかり具合という意味で、決勝まで進んだ南アフリカとニュージーランドはギアをあきらかにあげる切り替えもありました。
リーグ戦で手を抜いていたわけではありませんが、どこで調子を上げていくかをコントロールしていたようにも感じます。
ビジネスでも普段から力を使い果たすのではなく、どの部分が力の入れどころか、意識しても良いかもしれません。
一日のうちで力を入れるのはどのタイミングか?一週間のうちで絶対に落としてはならない大事なポイントはどこか?年間でどの時期はふんばり時かなど、大局観を持ってみてはいかがでしょうか?
ちょっと離れると浦島太郎状態になるラグビー
二つ目は環境変化に対応できるチームです。
ラグビーは4年ごとにルールが変わる面白いスポーツです。
つまりW杯が開催されるごとに大幅なルール変更があります。
実は4年前のW杯ではなかったルールが今回も適応されていて、しかもかなり戦略にも大きく影響を与える変更がいくつかありました。
一つは50:22というルールです。通常ボールを蹴ってタッチラインの外に出たら、蹴った側はボールを失うのですが、自分の陣地からキックを蹴ってワンバウンドして相手陣地に入ればマイボールになるルールになりました。これによってディフェンスはキックをケアしながらも走ってくる相手を対応する必要が出てきて、ディフェンスシステムをいかに機能させるかが勝負の分かれ道になりました。
あとは、首から上へのコンタクトへの反則がかなり厳しくなりました。
実は決勝戦でも、前半にニュージーランドのキャプテン、サム・ケインのタックルが首に入ってしまい、レッドカードで退場となってしまったことが勝敗にも影響を与えました。
ただ、15人から14人になったニュージーランドの攻撃は凄まじいものがありました。
一点差で敗れたものの、1人少ない環境下での試合は相当な対応力がないと成り立たなかったです。
ビジネスシーンに置き換えると、ラグビーのルール変更はプレイヤー全員に周知がありますが、ビジネスの場合はそんな分かりやすく環境変化を教えてくれません。とにかく広く情報にタッチする、社内だけでなく社外の人ともコミュニケーションした上で自分も紐づける能力もセットで必要になります。
知識をアップデートし続けることはもちろん大事ですが、それに加えて情報からどんな変化が自分に起きるのか?を考えられる思考力もアップデートする必要があります。
170cmのスパースター
最後三つ目は個性を活かすチームです。
通常プロラグビー選手レベルになると、190センチ110キロが当たり前の世界で大きいプレイヤーばかりです。優勝した南アフリカは特に大きい選手が多く2m超えの選手が何人もいるのですが、170センチ台の小さな選手もいます。
私が大好きなチェスリン・コルビという選手は170センチ、おそらくもっと小さいと思うのですが、異次元のスピードで相手選手を抜き去っていきます。私も一度だけ生で試合を見たことがあるのですが、ステップをきるだけで会場がわくぐらいの技を持っていました。
またオックス・ヌチェという選手もスクラム最前線の大男が担うポジションにもかかわらず身長は173センチしかありません。ただ、スクラムがめっぽう強く、彼が入ったスクラムは相手チームを押し上げる場面がなん度もありました。
尖りに尖った個性を活かす発想は、バレーボールなどと比べ、ラグビーのように15個もポジションがあるスポーツだと湧きやすいです。
ビジネスシーンはさらにたくさんのポジションがあり、必ず自分の個性を活かせる仕事があるはずです。
大事なことは、自分の個性を把握し、それを周りにアピールすることだと考えています。
仕事をアサインする側のリーダーはメンバーをよく観察し、どんな場面で個性を活かせるか普段から想像しておくことが大切になります。
まとめ
というわけで今回はラグビーW杯から、強いチームの特徴について考えてみました。
12月からは国内最高峰のリーグワンが始まります。
今回ご紹介したチェスリン・コルビ選手含めてW杯で活躍した世界中の選手が日本に集結します。
是非、楽しみたいなと思います。