今回はレコメンド情報からの脱出をテーマにお伝えします。ありとあらゆるサービスで顧客の購買情報や閲覧履歴を元に商品のおすすめをされる、いわゆるレコメンド機能が実装されています。Amazonで何かを購入しようと思うと、この商品を買っている人はこの商品も買っていますとおすすめされますし、youtubeを見ているとあなたにおすすめの動画がひっきりなしに流れてきて次々に見てしまったという経験をあなたもお持ちではないでしょうか。
レコメンドは活用する企業側にとって、購買を促進することができ非常に有効なツールですが、利用するユーザーにとっては必ずしもプラスの側面だけではないと考えています。理由はいくつかありますが、個人的には「考える力を奪ってしまうこと」「個性を奪われてしまうこと」に危機感を覚えています。
経営の基本と言えば差別化戦略ですが、個人のキャリアにおいても他の人と違う能力や視座を持つことが希少価値や付加価値を生みます。レコメンド情報だけで自分の頭が埋め尽くされてしまうと、他の人と似たようなことしか考えられなくなってしまいます。これから生きていく上で、あえてレコメンドの隙間をぬって、自分なりに考える力を養い、個性を強化することが必要になります。ただレコメンドの力はかなり強いです。意識しなければすぐにおすすめ情報の虜になってしまいます。今回は、レコメンド情報から脱出するために意識いただきたいことを3つお伝えします。
リアルの場を大切にする
1つ目はリアルで情報に触れる機会を増やすことです。例えば書籍であれば、大きめの本屋さんいったり、音楽であれば時々タワレコなんかに行くのが良いです。私は家の近くのジュンク堂に定期的に立ち寄るにしています。リアルの場にいくと、無意識に否応なく色んな情報が目に飛び込んできます。レコメンドでは決して出会えなかった本に巡り合ったその感性が自分らしさを引きだたせているように感じます。
今話題の本のコーナーや自分の気になるジャンルの本棚を見るだけでももちろん勉強になるのですが、おすすめは普段読まないエリアをぶらぶらすることです。ビジネスパーソンの場合ですと、どうしてもビジネス書のコーナーばかり見てしまいますが、美術や歴史、時々絵本のコーナーなんかにも足を運ぶと、書籍を買わなかったとしても勝手に自分の頭の中に新しい回路が増えていく感覚ができ、ふとした時のアイデアにつながります。
もし近くに本やさんがない場合は、Twitterでジュンク堂をフォローするのも良いです。今週の本棚という形で全国の書店の本棚が写真でアップされていたりするので、リアルに足を運ぶのと近い効果が得られます。
将来的にはVRで書店をぶらぶらできるサービスができると嬉しいなと思います。
アルゴリズムの異なるレコメンドエンジンを利用する
2つ目は、アルゴリズムの異なるサービスを利用することです。例えば、音楽をサブスクサービスで聞いている人も多いと思いますが、使っているサービスによっては気づいたら人気ランキングばかりおすすめされていないでしょうか。もちろん最近の流行りの音楽を聴いて楽しむことは悪いことではないのですが、実はサブスクサービスによってアルゴリズムはぜんぜん違います。おすすめされる曲も全く違ってきます。私のとある友人は音楽はSpotifyで聴くことをおすすめしています。
その友人いわく好きな音楽をばらばら聴いていると全く知らないタイのアーティストをおすすめされて、実際に聞いてみるととても良かったとのことでした。最近は一か月間は無料期間があったりするので、一つのサービスに固執することなく、あなたに合うものを探してみてはいかがでしょうか。
人からの紹介を大切にする
3つ目は、人からの紹介を大切にすることです。私は職場の人や友人と話しているときにおすすめの本が話題に上がると、中身を精査することなくその場で購入することを心がけています。もちろん自分に合う合わないはあるのですが、そこも含めて学びになります。自分にとって違う角度のステキな本をすすめてくれる人を見つけると、自分の可能性を広げてくれるとても優秀なレコメンドエンジンを見つけることができたとも言えます。
また、Twitterで情報発信している信頼できる人をフォローしたり、厳選した情報を発信してくれているブログを定期的に覗くのもおすすめです。それぞれ独自の収集網がある中で選りすぐりのものを発信してくれているので精度が高いことが多いです。
まとめ
今回は自分らしさを大切にするためにレコメンドから脱出することをテーマにお伝えしました。リアルの場を大事にする、別のレコメンドエンジンを使う、人からの紹介を大切にするの3つをお伝えしました。読書について、何から読んでみようかなと迷っている方は以下の本がおすすめです。
日々の偶然を大切に、そして楽しみながら自分らしさを育てたいなと思います。