仕事を任せてもらえる状態を作るために

今日は仕事での裁量を持つためにできることをテーマに考えます。転職理由の原因の一つに仕事の内容があります。(転職理由と退職理由の本音ランキングBest10)自分なりにやりがいを感じられる仕事ができれば、生産性も上がりますし、何より楽しく仕事ができるようになります。

裁量の大きな仕事を任せてもらえないという悩みを持つ人がいる一方で、いろんな仕事を任せてもらえる人やいわゆる大抜擢人事をされる人もいます。

もちろん才能や能力、時の運などさまざまな要件があります。ただ、若いうちから仕事を任せてもらえる人には共通の行動特性があるように感じます。私の勤務するビジネススクールに通う多くの受講生と1on1をすることで、仕事を任せてもらえる人がどんなことを意識して仕事をしているかについてお伝えします。

丸っと任せられる

共通項として「よしなにお願いしますと言われる機会が多い」という特徴があります。つまり、細かい指示がなく雑に丸投げでお願いをしても、大きくずれずに仕事をしてくれそうと思われるというわけです。信頼感があると仕事を任せてもらえることは当たり前のことですが、この信頼感を高めるのは一朝一夕で得られるものではありません。実績を作る、日常のコミュニケーションの中で地道に少しずつ積み上げていくしかありません。今回は、任せてもらえる人から聞いた、日々意識していることを3つお伝えします。

ちょっと気の利いたことをする

1つ目は、常に自分ができる限りの付加価値を模索することです。ある受講生は、自分が招集された会議に向けて、必ず事前に自分なりにどんな発言ができそうか10分時間を作ると言っていました。あらかじめ資料を読み込んでおく、事前に資料共有がない場合でも、参加者にとって有益な情報がないかを事前に調べるそうです。会議中に発言をしない人もいますが、これは参加していないのと同じです。仮に発言ができなかったとしても、次の会議のMtgをカレンダーで押さえるなど、どんな小さなことでもいいので率先して行うことが信頼感の醸成につながります。付加価値と聞くと、何か新しいアイデアを出すイメージと捉える人もいますが、そんなにハードルが高いものではありません。誰かが助かる仕事をすればそれは立派な付加価値になります。

こう考えると会議以外でもいくらでも付加価値を出せる機会があることに気づきます。上司に分からないことを質問する時に、「〇〇について分からないので教えてください」と聞くのと、「〇〇については、私はAだと思いますが良いですか?」と聞く方が上司の時間も考える脳みそも節約できていいです。さらには「〇〇についてはAとBという選択肢がありますが、△△という理由でAが良いと思いますが良いですか?」と聞く方がより良いです。日常の中で工夫できるポイントを探すのも良いかもしれません。

めんどくさい=付加価値が高い

2つ目は、まだ誰も手を付けていない課題を言語化しておくことです。ある人は、役職が上の方と雑談するときのために組織の課題を常に用意していると言っていました。私自身も過去に、重役の方とふとした雑談のタイミングでした課題の話を覚えてくださっていて、時間が経ってからそのプロジェクトにアサインをされたという事が何度かあります。

恐らく役職が上になればなるほど、組織の大きな課題について常日頃から頭を抱えています。そんな難しい課題に対して誰をアサインするかも同様に悩んでいることを考えると、同じ課題意識を持っているメンバーにアサインしたくなる気持ちが分かります。日常業務だけでも忙しい人がほとんどではありますが、少し引いた目線で、解決したい重たい課題について常に考え続ける姿勢が重要です。私の勤務するビジネススクールの責任者も、重要な案件に誰をアサインするか考える際に「役職ではなく、最も考え抜いた人間をアサインする」と言っていました。

頑張っているor頑張りたいことを公言する

3つ目は、能力開発など自分が業務以外で取り組んでいることを周りに公言することです。多くの受講生が、ビジネススクールに通っていることを社内でも公言しています。そして、ビジネスを体系的に学んでいることがきっかけで、希望部署への異動やこれまでとは違った仕事にアサインされるようになった人も多くいます。周りに公言することで、自分自身も学ぶモチベーションにつながり最後まで頑張り切れるメリットもあります。

頑張っているアピールはしたくない人もいますが、能力開発をしていることをそのまま仕事にできれば、自分にとってモチベーションも上がりますし、成果につながると組織にとってもプラスになります。気にせずアピールしつつ、周りでアピールしている人がいてもそれを応援するくらいの器量を持ちたいと私自身も思います。

まとめ

仕事を任せてもらう状態を作るためにできることをテーマに考えました。自分なりの付加価値の積み重ね、めんどくさい課題を考える、努力していることを公言するの3つをお伝えしました。もちろん裁量のある仕事を求めて転職をするという選択肢もありますが、少なくとも自分なりに努力をした上で転職をしないと、新しい組織にうつっても同じことの繰り返しになりかねないので注意が必要です。また、根本の話になりますが、そもそも重要なことは裁量のある価値ある仕事を作り出すことが大前提です。環境変化に合わせて柔軟に仕事のやり方をブラッシュアップしたり、新たな価値のある仕事を生み出すことがリーダーには求められています。

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