新入社員として入社した時点で転職を検討している人が過去10年で20倍以上増えているとニュースになるほど、最近はキャリアの選択肢が広がっています。ただ、転職が当たり前になってくるほど、自分は本当にこのままこの会社にいて良いのか?と不安になる人も多いようです。ちょうど、先日、大手企業に勤める友人がこんな悩みを打ち明けてくれました。「今自分は会社の中で出世ルートに乗れていない気がする。自分なりに頑張ったつもりだったが、あまり評価してもらえない。転職すべきか、今のままで良いのか迷っている」こんな内容です。
自分の出世について、悩んだことがある人は多いです。私も実際に悩んだ時期もあります。
キャリアに迷うことは悪いことではなく、必要なステップです。ただ、そのことばかりに囚われてしまい悩んでしまうのは避けたいところです。
今回は、この悩みに直面した時に、私を助けてくれた考え方を3つご紹介します。
評価軸を変える
思った通りの評価ではなかったと言って、あなたの能力が低いと決まったわけではありません。評価に絶対的なものはなく、上司が評価するものです。つまり、評価が思ったより悪い=自分の評価と上司の評価とずれていたとなります。
上司が優秀である確率よりもポンコツである可能性の方が高い前提で、上司の評価よりも、市場価値が上がる行いをしていたかで自分を再評価しても良いと考えます。もちろん、上司との擦り合わせはとても大事です。
でも、それ以上に、やっていることが市場にとって価値があるか、つまり顧客に喜ばれることができたかが大事です。
無印良品を成長させた松井社長も、元々はあまり評価をされていませんでした。むしろ使いにくいやつと思われていたそうで、無印良品への異動も左遷に近かったようです。ただ、やらないといけないと思ったことはやらないと気が済まないというプロ意識をもって仕事に取り組んだ結果、今につながったと語っています。
同じ上司と一生働き続けることはありえません。職務履歴書に胸を張って書ける、価値のある仕事をしていたか?と問いかけてみてはいかがでしょうか。
振り返りをし、動作レベルで計画をたてる
過去の振り返りはとても大事です。もっとこうすれば評価されたんじゃないかと反省点や気づきが得られる場合もあります。そこで、次はこれを頑張ろうと意気込む人もいるかと思いますが、意気込んだだけでは変化しないのが人間です。意識するという動詞表現よりも、具体的に何をすれば良いか動作レベルまで落とし込まないと行動を変えるまで中々たどり着けません。今からでも動作に移せる表現で、言語化するのがおすすめです。
目の前のことに一生懸命取り組み続けることがプロ
大義を掲げて仕事に励む人もいますが、大きな事を成し遂げることは社会人人生の中で一度あるかどうか。重要なことは目の前の仕事にいかに手を抜かずに向かい合い続けることができるかだと思います。
私が勤めるビジネススクールの講師の中にも、30代後半時点で係長という役職から、現在は上場企業の社長をされている方もいますが、同様のことをおっしゃっていました。重要な仕事の多くはめんどくさい事が多いです。腐らず、愚直に目の前の仕事に取り組み続けることが真のプロフェッショナルだと気づかされました。
まとめ
今回は、出世競争に悩んだときの考え方について考えました。評価軸を変える、動作レベルの行動計画をたてる、目の前のことに一生懸命取り組む ことで私自身は少し前向きになることができました。不安を抱える方が少しでも前向きになるきっかけになれば幸いです。