子育てに学ぶリーダーシップ

これまで子育ては母親が主にするという時代から性別関係なく父親も育児に参加するのが当たり前の時代になりました。国の制度としても父親の産休の制度など、父親の育児参加を後押しする仕組みが整っています。

私の周りでも産休育休を取得する男性社員が増えてきたように感じます。

しかし、男性ビジネスパーソンの中には、まだまだ育児参加に馴染みがない人もいるかもしれません。

子育ては、通常の仕事よりもはるかに予期せぬ出来事の連続であり、大変なのはもちろんですが、その分学びも多いなとひしひしと感じます。

私自身もまだまだ子供も幼く、新米の父親ではあるのですが、子供から学べることがたくさんあるなということで、リーダーシップの観点から学んだことを共有します。

特に小さい子供は親というポジションパワーを使えないので、フラットな人間関係の中で、どれだけ子供に動いてもらえるかが重要になります。

その中で私が学んだ3つのポイントをお伝えします。

実演の効用

一つ目は、やってみせるということです。

連合艦隊司令長官をつとめた、山本五十六の有名な言葉の中に「やってみせ 言って聞かせて させてみて 誉めてやらねば 人は動かじ」がありますが、まさにその通りのことが育児でも言えます。

お風呂あがりにドライヤーがいやと走り回る息子に対して、自分がドライヤーで髪を乾かせてみせると自然に寄ってきて乾かしてくれます。食べ物を嫌がって食べない時、自分が食べてみせると毒味終わりの殿様のようにそろりと食べ始めたりします。

仕事場でも、特にリーダーの立場の人は、自分がしっかりできることをみせた上で、仕事で依頼することが大事です。「あの人はできないことを部下に押し付けている」と思われないように、普段のふるまいには気をつけたいですね。

フラットな人間関係

二つ目は対等に接するです。

相手は幼い子供ですが、できるだけフラットに接することで、素直に言うことを聞いてくれます。おむつを変える時も今から変えるねと伝える、鼻水を拭いて良いか?を聞いてから拭うなど、事前に確認をすると落ち着いて言うことを聞いてくれることがあります。

名著Dカーネギーの人を動かすにも「人の立場に身を置く」ことの重要性がありましたがその通りです。仮に自分が立場が上であったとしても、対等な目線で接することが大切です。

以前、育成モードの落とし穴というテーマで記載した内容にも通ずるのですが、どれだけ経験の差があったとしても、自分が常に正解ということはありえません。上からでも下からでもなく、相手と同じ立場で考えてアクションすることが、人を動かす上で有効です。

選ぶ自由

3つ目は選択権を与える

どうしても野菜を食べない時の対処法として、ドレッシングを選ばせるという手法があります。食べるor食べないではなく、どの方法で食べるかやり方を選ばせるという発想です。うちの子どもも、野菜をあまり食べないのですが、この方法を使うと高い確率で食べてくれます。

ビジネスシーンでも、この仕事をやれ、ではなく、目的や背景を伝えた上でどうやったらいいかなと相談をすると相手も自分事化しやすくなります。このやり方なら、相手も前向きにすべき作業に取り組みやすくなります。

もちろん子供相手にうまくいかないこともたくさんあります。これは子供の特性もあれば、自分のキャラクターも影響します。試行錯誤して最適な方法を見つけるのは相手が子供であろうと、会社のチームのメンバーだろうと同じです。自分らしいリーダーシップスタイルを見つけるまでトライアンドエラーをしてみるのが有効です。

まとめ

今回は子育てに学ぶリーダーシップについて考えました。やってみせる、対等に接する、選択権を与える。どれも言葉にすると当たり前のことばかりですが、意識することで効果を発揮します。子育てほどたくさんの学びがあるものはありません。よりよいリーダーシップのきっかけになりますと幸いです。

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