心を病まないために意識したい3つのこと

今日は心を病まないためにできることをテーマにお伝えします。最近、私の周りで精神を疲弊する人が多くなっています。厚生労働省のHPを見てみると、生涯を通じて5人に1人がこころの病気にかかるともいわれてるそうです。

心とストレスの関係を表す際に三つの要素があるとよく言われます。

(参照:https://www.mental-navi.net/togoshicchosho/understand/cause/stress_model.html)

自分の精神的な余裕を器で表現し、上から降ってくる水をストレスで表します。

  • 器に入る水の量を調整する力:防御力
  • 器の大きさ:精神の体力
  • 器の水を外に放出するための蛇口の勢い:回復力


全ての要素が大事ですが、器の大きさ(精神の体力)は各々の生まれ持ったものの影響があり、これから努力して大きくしようと思っても中々できません。蛇口から水を出す勢い(回復力)は仮に高かったとしても、一度に振ってくるストレスが多すぎると水があふれてしまい心を病んでしまう危険性もあります。

そこから最も大事なのは器のふたにあたる心の防御力を高めることだと個人的に考えています。

水の振ってくる量は、自分ではコントロールできないからこそ、心の平穏を保つために、防御力を高めることが有効です。資本主義の世の中では無限の欲求を満たすためのアクションが必要になり、平穏は日々が訪れる日は中々来ないかもしれません。

というわけで今回は、心の防御力を高めるために意識したいポイントを3つお伝えします。

優しさは甘えか?

一つ目は自分に優しくすることです。日本の道徳教育では人に優しくが基本ですが、それ以上に自分を守るために自分に優しくする姿勢は非常に大切です。

ただ人によって、優しさは甘さだと指摘する人もいます。

自己評価する時には、優しさか甘さかはその行動自体ではなく、プロセスで決まると個人的に考えています。選択肢がある中で一方を選んだかどうかが大切という考え方です。上司に厳しいフィードバックを受けた場面を例にお伝えをします。

「また嫌なこと言われた、聞きたくない!」と一方的に耳を塞いでしまうパターンは、よほど精神に余裕がない状況でない限りは甘さだと考えられます。脊髄反射的に聞き入れておらず、他の選択肢がないからです。

本当に疲れている場合は致し方ないと思いますが、この選択をすると多くの場合、後で似たようなミスをした時に後悔をして余計に心が疲れてしまうことが多いので注意が必要です。

次に選択肢を作るパターンです。

今回の場合、そもそも”フィードバックを聞き入れる”か、”聞き入れないか”の選択肢があります。上司もスーパーマンではないので、全てのフィードバックが正しいとも限りません。

USJをV字回復させたことで有名な森岡毅さんの著書「苦しかったときの話をしようか」にも書いていますが、自分の強みにマイナスの影響があるフィードバックは聞き流すことも必要です。


考えた結果、聞き入れるを選択した場合、次に”今そのフィードバックを受け止める”か、”後で受け止めるか”の選択肢があります。このように、選択肢を作って選ぶプロセスを通すことで、後で後悔することなく、自分に優しくすることができます。

論理思考力が高まるとストレスを軽減できる?

二つ目は溜まったストレスを分解することです。たまったストレスは複合的にいろんな要素が絡み合っていることが実は多いです。原因をある程度把握しておくことで、改善策を講じることができます。

人によってストレスに感じるポイントは違うので、自分がストレスを感じやすい順に分解するのがおすすめです。参考までに私の分解のプロセスをお伝えします。

まず最初に睡眠不足が原因かを考えます。たいていのイライラの原因は睡眠不足だったりするので、まずはこれを確認し、ここが問題の場合は睡眠時間が取れる体制(ダラダラ時間を睡眠時間にあてる、仕事をセーブする、家事分配を奥さんに相談する など)をできる限り作ります。

睡眠不足が問題ではない場合、次に、家族、職場、それ以外で切り分けます。家族だと奥さんとのコミュニケーションがうまくいっていないとか、息子がイヤイヤ期だなどはストレスの原因になるかもしれません。職場だと、人間関係かもしれませんし、仕事内容が自分に合わないなどが挙げられます。

このように、分解を通して何が原因かを把握しておくだけでも、これが私のストレスなんだと理解ができ安心につながります。何がストレスか分からないこと自体が一つのストレスになってしまうので、まずはストレスの発生要因を探してみましょう。

ストレスを生むのも人間だが回復させるのもまた人間

最後3つ目は、自分のストレスを話せる人を作ることです。ここでキーは、解決してくれる人ではなく、ただ話を聞いてくれる人でOKだという点です。書籍「うまいことやる習慣の中」で、気にせず何かを話せる人がいるだけで人の心は楽になるとありました。


嫌なことがあっても、「この話また聞いてもらおう」と思えるだけで心が軽くなります。

ちなみに私はいつも妻にいろんな話を聞いてもらっています。自分の目線でフラットに考えてくれる妻なので、同意してくれることもあれば、「それはあんたおかしいで」とコテコテの関西弁でツッコんでくれる時もあります。

また、これは私が関西人だからと言うのもあるかもしれませんが、嫌なことをコンテンツ化して笑い話として話せるようにしてしまうというのも個人的にはおすすめです。時々、理不尽なこともあると思いますが、この後どうやってあの人に話そうかななど考えられるとだいぶ精神的に楽になります。

自分がストレスの発生源にならないために

今回は、心を病まないために、心の防御力を高める方法をお伝えしました。自分に優しくする、ストレスを分解する、なんでも話せる人を作るの三つをお伝えしました。

ちなみに、ストレスの発生要因の第一位は職場での人間関係だそうです。これを読んでくださっている方は、後輩や部下を指導する立場の方も多いと思います。ある意味自分が誰かのストレスの発生源になってしまう可能性もあります。

海外だと部下がメンタル不調になったら問答無用で上司を部署異動もしくは降格させる会社もあります。多くの方が配慮しながら職場でコミュニケーションをしていますが、もし自分がフィードバックする立場になった場合”人はそう簡単には変わらない前提”で接するほうがお互いの精神衛生上ラクです。

先ほど紹介した森岡毅さんの本の中で自己保存の法則について書かれています。人間の脳みそはとにかく現状維持を選ぶようにできているので、これまでの習慣を治すのはかなり難しいというわけです。

一つでもできたら褒めることで少しずつできるようになっていく。できないことを何度も叱るよりも、できた瞬間のその機微を見逃さない方が結果的に早いスピードで成長できます。

働くメンバー全員が、過度な精神的なストレスにさらされることなく、前向きに仕事に取り組める環境作りを自分も意識したいと思います。

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