以前読んだニュースで、会社員の会議時間は3万時間とありました。約8年間という膨大な時間を会議に使っていると知り驚きました。
日々の仕事の中で、「今日は会議がたくさんあるな、、、めんどくさいな、、、」と感じる人も多いのではないでしょうか。
私も、日々多くの会議に参加している中で、書籍を読んだり、ビジネススクールのファシリテーションのクラスを受けたり、クラスメートと議論をしたりすることで、少しずつ納得できるMtgの数が増えてきました。
今日は時間泥棒な会議をなくすために、私自身が意識しているポイントを3つお伝えします。
どうやったら会議終了?
一つ目は、会議の前に、会議の終了要件を言語化することです。
「世界で一番やさしい会議の教科書」という書籍にも記載があった内容です。(ちなみにこの本は、私が勤めるビジネススクールでも必読書の一冊に指定されています)
会議の目的を明確することが大事と色んな本で言っていますが、例えば「DXプロジェクトの方向性を検討する」みたいな、具体的性に欠けるものや、手段と目的がごっちゃになっているものを掲げてしまうものです。
会議の終了要件と言われると、「営業施策のアクションを決める」など具体的に目的を設定せざるを得ないのでおすすめです。可能であれば会議中に常に会議の終了要件を確認できるようにしておくと、話の脱線が起きにくいです。
どんな道筋で会議終了を目指すか
二つ目は、論点の地図を作ることです。
多くの会議で時間切れになってしまう原因として、「話がいろんなところに飛んでしまう」があると思います。会議中に出てくる話題に右往左往しないように、出てきそうな論点を予想します。例えば、営業担当のスキルアップ施策という話題であれば、訪問先に行く前と訪問中、訪問後のアフターフォローについての話題になりそうとか、施策を決める際の判断軸は効果と費用かな、などシュミレーションします。ファシリテーションの教科書という本では、想像した論点は大きく4つのパターンがあるようです。議論すべきでない論点、確認する論点、置いておく論点、議論すべき論点です。議論すべき論点にしっかり時間をかけられるように、論点の地図を作ってみてください。
参加者の特性とは?
三つ目は、参加者の前提を環境×価値観に分解し想いを馳せることです。
相手の目線に立ってコミュニケーションせよとよく言われますが、個人的にあまりしっくり来ませんでした。これまでに相手の前提を把握していなかったため、うまく会議が進められない場面もあったのですが、前提を分解して考えることによって、少しだけ具体的なイメージができるようになりました。それが、相手の環境と相手の価値観を分けて考えることです。
今どんな部署でどんなことをしているのか、忙しいのか、何を重視しているチームなのかといったことが環境です。そして、その方自身は忙しいのが嫌いなタイプか、むしろ嬉しいのか、新しいことが好きなのか堅実なタイプなのかなど価値観も想像します。この組合わせによって、その方の前提ができます。堅実な部署で新しいことが好きなタイプであれば、前提として新しいチャレンジをしたいとうずうずしているかもしれません。前提を把握した上で会議をするのとしないのとでは、参加者の巻き込み度合が全く異なってきます。
100%相手の視点に立つことは不可能ですし、特に価値観を把握するのは長期間の観察が必要になるので難しい営みです。せめて、相手の環境は把握しておきたいところです。
まとめ
今回は時間泥棒な会議をなくすために、「会議の終了要件の言語化」「論点の地図を作る」「参加者の前提を環境と価値観に分解する」をお伝えしました。会議のファシリテーターをされる方はもちろん、参加する立場の際も意識していただけると、裏ファシリテーターとしてスムーズに会議を進めることができます。ちなみに、話は変わるのですが、適切な会議時間がどれくらいか、あなたはご存じでしょうか?もちろん会議内容によって違いますが、ビデオ会議システムを提供しているZoomが調査したところですと45分だそうです。だから、Zoomの無料版は40分までしか使えないようです。是非一度、安易に1時間会議を設定している人は45分にしてみて、お伝えしたポイントを意識いただければと思います。有意義な会議が増えますと幸いです。