今回は無茶な依頼をする時に注意したいポイントをお伝えします。
期限ギリギリで作業をお願いをしてしまって、気を使った経験は誰しもあるのではないでしょうか?
仕事をしていると、どうしても無茶なお願い、いわゆる無茶振りをしなければならない時もあれば、無茶振りをされる側になることもあります。
ただ、人によってお願い上手な人と、相手に嫌な気持ちにさせてしまう人がいます。
そして、お願い上手な人ほど人を巻き込む力が高く、仕事を前に進める推進力の高さにも通じているように感じます。
私自身、ここ数年はVoicyでお話をしたり、記事を執筆したり、SNSコンテンツを作るといった役割が大きくなってきたこともあり、コンテンツ作りに関連する急を要する依頼が増えていますが、快く受け入れられる依頼とそうでいない依頼があります。
今日は両者の違いは何かについて考えていきます。
- 依頼内容を理解しているか?
- 相手の状況を把握しているか?
- 自分の忙しさは相手には関係ないと心得ているか?
内容を把握せずに依頼していないか?
まず一つ目は、依頼主が無茶振りの内容を把握しているかどうかです。
当たり前のことに聞こえるかもしれませんが、案外できていない人が多いです。仕事の中身を全然把握せずに依頼してしまう人がいますが、そういう人は無茶振りの常習犯です。
なぜその依頼が必要で、どんな作業が発生して、なぜその納期で、なぜその人でないとダメなのかを理解した上で依頼しないと、依頼された方は「こんなに急いで取り掛かる必要あるの?」とか「私じゃなくてもいいよね?」と感じてしまいます。
実際にあった嫌な依頼
過去に実際に嫌な思いをした依頼で、業務時間後に急ぎ対応のお願いをされ、取り掛かり始めたにも関わらず、しばらく経ってからやっぱり別の人に頼みますと言われ、その後しっかり考えると自分が取り掛からないと難しい案件であることが分かり、結局休日も使って対応するということが起こりました。
無茶ぶりに限らず、仕事を依頼するときは中身を誰よりも詳しく把握する必要があります。
分かってくれていると感じる相手に人はなびく
次に相手の状況を把握しているかどうかも大切です。
さきほどの話にも通じますが、その人でしか頼めないからこそ相手は動いてくれます。しっかり相手のスキルや業務範囲を把握しておくことが大切です。
それに加えて相手の忙しさも可能な限り把握します。仕事の忙しさはもちろんですが、可能な限りプライベートの忙しさも想定してあげるとなお良いです。
その際に、相手の1週間のスケジュール確認しておくことをおすすめします。
その日は会議が少ないので作業時間は取れるかもしれないとか、翌日に役員会説明や重要な顧客へのアポが入っているので難しそうかなど推察します。人によってプライベートの予定もカレンダーに同期しているので合わせて確認します。
あまりに忙しそうな場合は別の人にお願いすることになるかもしれませんし、お願いする場合でも期日設定を相手に合わて変更したり、依頼文の中に相手に寄り添った文言を加えてハートフルな印象を与えることができます。
無茶振りし合える職場はレア
最後に、自分の忙しさは相手には関係ないことを理解することも大切です。
時々、自分も納期に追われて大変だからという理由で当たり前のように無茶振りを繰り返す人がいますが、もちろんこれはNGです。
新聞記者のように新しいネタに対して常に凄まじいスピードでコンテンツ化をしないといけない職場であれば、お互いに無茶振りをし合う企業文化が成り立ちますが、多くの場合はそうではありません。
ただ人間は感情の生き物なので持ちつ持たれつの関係性は成り立ちます。
過去に自分が相手に何かをしてあげていれば、次にこちらからの無茶ぶりはやりやすくなります。心理学の世界で”返報性”と言いますが、多くの人に対して返報性の力を使えるようにしておけば、いざという時に力になります。普段、余裕のある間にGiveを意識した行動をすることが大切です。
「あなたなら5分で終わる」と言っていませんか?
というわけで今日は無茶な依頼をする時の注意点をお伝えしました。依頼内容の理解、相手の状況把握、自分の忙しさは相手には関係ないの3つは、私自身も意識したいなと思っています。
最後に、結構やっちゃいがちなやめた方がいい依頼についてお伝えします。それは「あなただったら30分で終わるから」という言葉です。
悪気がある訳ではなく、相手への尊敬も込めて言っていると思うのですが、依頼される方は「30分で終わらなかったら無能と思われそうだ」とプレッシャーを感じたり、「30分で終わるのはこれまで鍛錬を積んできたからだ」と憤りを感じる場合があります。
Voicy「ちょっと差がつくビジネスサプリ」の火曜日パーソナリティの本山さんは年間300冊以上本を読み、読んだ内容もスピーディに高いクオリティで要約できますがそこに至るまでに凄まじい時間をお金を投下しています。「1時間くらいでできると思うから、この本を要約して欲しい」とは口が裂けても言うべきではないと思っています。
鍛錬の裏側まで思いを馳せて依頼できるようになりたいなと思います。