無駄な資料を作らないために

先週、社内で資料作りの勉強会をした時に、そもそも資料は必要なのか?と議論になりました。普段当たり前のように資料作成に取り組む方は多いと思いますが、立ち止まって考えるべき良い問いだなと思います。

上司への報告では毎回PowerPointの資料を準備しているであったり、逆に普段のチーム定例Mtgでは資料を準備していなかったりしますよね。会社のルールや個人の裁量によってどんな時に資料を作るのか?また作る時はどれくらい綿密に資料作りをすべきかはまちまちだと思いますし、絶対の正解はないです。

ただ、考える軸は共通しているように思います。その軸に沿って考えることで、この資料は今までかなり時間をかけて作っていたけど手間をかけなくても良いと判断できたり、逆に資料を全く作ってなかったけど必要だったんだと気づきにつながるかもしれません。

そもそもどんな時にどんな資料が必要か?

私が資料作りにおいて考える軸とは、横軸に”前提が揃っているかどうか”、縦軸に”時空を越えるかどうか”をとって4象限で考えます。

横軸の前提が揃っているかは、会議の参加者などその資料を見る人と自分の前提がどれぐらいそろっているかを表します。

縦軸の時空を越えるかは、その瞬間で終わる話かどうかを指しており、例えば会議に欠席者がいて後で見返す場合や時間を置いてから後で自分や別の人がその内容を見返す場合に時空を越えるにあたります。

この軸の掛け算によって資料作りの判断をしていきます。

①前提が揃っているかつ時空を超えない場合
例えば同じチームメンバー同士の雑談があたりますが、この領域はそもそも資料にする必要はありません。

②前提が揃っていないかつ時空を超えない場合
こちらも基本的には資料を作らずに済むのであればそれに越したことはないですが、資料がないと認識を揃えることができない場合は作る必要があります。

例えば、自己紹介ひとつとっても、サッカーをしていましたと言う場合と、スポーツチャンバラをしていましたという場合では、サッカーは説明不要で口頭で伝えるだけで問題ないですが、スポーツチャンバラは競技の絵が1枚あるかないかで全く伝わり方が違います。状況に応じて資料を準備しても良いと思います。

③前提が揃っていて時空を越える場合
例えばチーム内ミーティングがこれにあたります。

この場合、欠席者が後日会議の様子を確認したり、後になって内容や役割分担を確認するために見返すなどなんらか後で確認する必要があるのでポイントだけで良いので必ず資料が必要になります。

④前提がそろっていないかつ時空を越える場合
この場合、前提を揃えつつ後で見返した人にも分かるように資料化する必要があるので考えるポイントは多くなります。
お客様への説明資料や色んな部署を巻き込んだ会議などはこれにあたります。

資料作成は目的ではなく手段

4つの象限を押さえつつ、それぞれの状況に合わせて準備を進めるわけですが、ここで重要なのは資料作成はあくまでも手段ということです。

何らかの目的があって、それを補足するために資料があります。

あなたも後輩や部下の資料を見ていて「そもそもこれ何が言いたいの?」と思ったことはあるのではないでしょうか?

何のためにこの資料を作るのか?相手に行動してほしいのか、納得してほしいのか、共感してほしいのか、目的によって資料の中身は大きく変わります。

ただ単純にいつも資料を作っているからという理由で稼働をかけている場合は、是非一度今回の軸と目的に照らし合わせて考えても良いかもしれません。

自分のためだけの資料作りもある

今回は資料作成時の考えるべき軸について考えました。前提がそろっているかどうか、時空を超えるかどうかをお伝えしました。

無駄に資料を作らないようにしましょうということをお伝えしていたのですが、最後にあえて少し異なる観点から資料作りについてお伝えしたいと思います。

これまでは相手がいることを前提とした資料作りの話をしましたが、自分のためだけの資料作りもあります。

言語化できないことは自分でも分かっていないとも言われている通り、考える際は必ず言語化をすることをお勧めします。私の場合はGoogleドキュメントで箇条書きツールを活用して自分の考えを整理していきますが、それをそのままミーティング議事メモとして活用したりしています。

使いやすい方法で良いと思いますが、是非試してみてください。

私が資料を作成する時には榊巻 亮さんの世界で一番やさしいシリーズの「資料作りの教科書」「世界で一番やさしい考え方の教科書」を参考にしています。是非手に取ってみていただけると嬉しいです。

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