転職すべきタイミング

新聞やニュースで転職に関する話題や広告をよく目にするようになりました。マイナビの転職動向調査2022年版によると、2021年の20~50代男女の正社員転職率は過去6年間で最も高くなっているようです。今日は転職のタイミングについて考えます。

なぜ転職は勇気がいるのか?

私も立場上、ビジネススクールの受講生や昔からの友人からもよく相談を受けるのですが、転職するかを悩んでいる人の中で最も多い相談の一つがどのタイミングで転職を決断すれば良いか?というものです。

転職という行為は非常に勇気がいります。理由として、人生で初めて失うものを自分で決めるからと言えます。日本は新卒一括採用を行うため、周り友人と同じように高校を卒業したら大学に行き、大学の卒業前に就活をして企業に就職するという流れが一般的です。つまり、エスカレーター的にキャリアが進んでいき、何かを失うということはありません。

しかし、転職になると、これまでの会社で築いてきた人脈や評価を失った上で別の道を選ぶので、躊躇するのも分かります。

転職タイミング

転職のタイミングですが、踏ん切りがつくタイミングは必ず来ます。それは自分でも感じることができるというのが私の考えです。仮に転職活動をしていても、まだ違うと思う時もあれば、転職活動をしていなくても、ある時、絶対に転職をしようと心に決める瞬間もあります。

転職活動を始めると1〜2ヶ月ぐらいで決まるようです。私が転職をするときにサポートしてくれたキャリアアドバイザーからもそう言われましたし、わたしも職務経歴書を最初の会社に提出してから1ヶ月半ぐらいで決まりました。

では実際いつ転職の意思決定をすべきでしょうか?

人によってタイミング自体は異なりますが、単純に式で表すとすると、「今の仕事のネガティブ要素とポジティブ要素の差分」と「転職先への期待と不安の差分」の絶対量の総和が閾値を超えた瞬間とも言えます。

シンプルに今の仕事と未来の仕事を天秤にかけて未来の仕事へのポジティブ要素が大きくなれば転職するタイミングという訳ですが、今の仕事のネガティブな情報や転職した時の不安をもんもんと想像してほしいわけではありません。

長期的に、例えば5年後を想像したときに、未来の自分に感謝される選択肢はどちらかを考えた上で、そちらの方向に動くように自分なりに情報をとりにいく事が大事です。

転職への不安を取り除くために

転職を迷っているあなたも、なんとなく心の中では進むべき道は見えているのではないでしょうか?

分かっていたとしても、色んな不安が頭をよぎると思います。

給料が減ったらどうしようとか、これまで築いてきた社内ネットワークがなくて仕事ができるのかとか、そもそも自分の今のスキルは社外でも通用するのかとか色々あります。

でも、これらの不安のほとんどは自分の頭が作り出した妄想であることが多いです。

私がグロービスで自分のキャリアを考える授業で講師から言われた言葉で「心の留め金と一つずつ丁寧に向き合い、留め金を外すことで、本当にやりたいことが見つかる」が印象的でした。

まず不安一つ一つを言語化してみてください。

そして、それらは本当に自分にとって大きな不安材料なのかに向き合います。

例えば、お金に関する不安。転職したら給料が下がるのではないか?と考えたとします。

年収は額面で100万円変わっても実は手取りにするとそんなに差がなかったりします。逆に転職することで給料が上がることも大いにあり得るので過度にお金面で不安に思うことはナンセンスです。

働き方に関する不安も同様です。会社によってはカジュアル面談で実際に働く人の様子を聞ける会社も今は多いです。知り合い経由、もしくは会社に直接聞いて働き方を知ることもできます。

不安を取り除くことができれば、自分の将来をシンプルに考えることができるようになっているはずです。

まとめ

今日は転職すべきタイミングについて考えました。

転職のタイミングは自分でわかるということ、冷静な目で自分のキャリアを見極めるためにも、一つ一つ心の留め金を向き合うことをお話しました。キャリアを考える際のヒントになりますと幸いです。

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